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QC 7つ道具

QCの事例

 QC7つ道具を使った解決の事例を紹介します。

ここでは製造現場の事例として、「加工不良の低減」というテーマを紹介します。

まずは取り上げた理由として
1)不良数をパレート図で表し、そこで一番不良数が多いものを解決していくことになります。
ここでは「溶接不良」としましょう。

次に現状把握をして、
2)部品別、ライン別、作業者別といった層別をして「溶接不良」をグラフで表します。

目標設定は
3)Aラインの製品に不良数が多いことが分かったので、このラインの不良数を90%低減することとし、解決期間は2ヶ月と設定して活動に入ります。

解析は、
4)他のラインとの違いを調査して行きますが、この時の調査対象は「溶接に悪影響を与える条件」に絞ります。
使う手法は「特性要因図」とします。

原因の特定として、
5)解析と検証結果から、溶接不良の原因が「洗浄不足」と分かり、これに対して対策を講じることにしました。
真の原因は「洗浄液の管理不足」です。

対策の立案は、
6)洗浄の濃度管理を糖度計を使って、1日1回の濃度測定とします。

効果の確認と再発防止として、
7)対策完了後の不良をパレート図にまとめて、効果の確認をし、歯止めとして管理方法や頻度の標準化をします。

最後に活動の反省と今後の課題をまとめて完了となります。

このようにQCの7つ道具を活用してストーリーを進めていくことで、問題解決のスピードが上がることが期待できます。

QCサークル活動を支援する人も牽引する人も、正しいツールの使い方とストーリーを覚えて、効率よく活動を進めましょう。



QC 7つ道具

管理図

 QC7つ道具の最後は管理図です。

この管理図とは「工程が安定状態にあるかを調べる」ために使うグラフですが、傾向管理の基本としても用いられる事が多くあります。

管理図は製造業の数値データを元に作られることが多いと思いますが、UCLとLCLという管理限界値の中を、測定値がどう変化をしていくかをグラフにプロットしながら、その傾向を見ていきます。

この管理図の見方は一種独特で、管理限界内に測定値が入っていればOKと判断するのではなく、同じ方向にデータが連続して打点される場合は要注意とか、グラフの上半分とか下半分にデータが偏っている場合は、注意が必要とかの判断をします。

製品を作る場合においては、「規格に入っていれば良品」という判断をして終わりの場合が多いですが、管理図の場合は「規格に入っていても、傾向に異常が見えた段階で修正をする」ために活用されます。

つまり不良品を見つかってからではなく、それが発生する前に傾向を掴んで、不良を出さないようにするツールだとも言えます。

QC手法の場合は問題解決のツールとして使われる場合が多いのですが、この管理図は使い方によっては現場を管理するツールとしても力を発揮するので、是非活用をしていただきたいと思います。

問題が発生しなければ、それを解決する必要もなくなるので、これが最も良い現場の姿だともいえます。

ただし、傾向管理をしていく中で、頻繁に、あるいは周期的に傾向が乱れる場合は、その原因を追究して改善する必要があります。

QCのツールは先手管理にも使えますね。


QC 7つ道具

散布図

 散布図もQCストーリーの中の7つ道具ではよく見かけると思いますが、これは2つの対になったデータの関係をつかむときに使用します。

例えば「作業年数と不良欠点数」の関係とかの場合だと、一般的には作業年数が多い人の方が不良欠点数(間違い)が少ないという結果が予想できると思いますが、これを点でプロット(打点)したグラフです。

この点が右肩上がりの場合は「正に関係」、右下がりの場合は「負の関係」といいますが、傾向だけではなく、どこに点が多く集っているかを見る場合もあります。

これにより2つのデータの関係から、どこに問題があるのか、その傾向はどうなっているのかが分かります。

また品質改善の場合は、どの条件設定が品質条件を最も満たしているか、コスト戦略を考える場合には、品質を満足して尚且つコストが低い条件を探したりする場合にも活用できます。

このようにQC7つ道具でも活用範囲が広いのが散布図ですが、それが故の注意点もあります。

2つのデータの相関を見るので、そのデータに何を用いるかで全く違った結果が導き出されてしまいます。

これを防ぐためには「求める結果」と、「結果に影響を与える要因」という風にデータを整理していくと、間違えないで済むでしょう。

QCで問題解決をする基本はデータの使い方ですから、これは普段から注意をするようにしましょう。


ヒストグラム

 QCの7つ道具で比較的難しい計算式を使うのが、ヒストグラムです。
でも慣れれば簡単に作成できるし、今はエクセルとかでも簡単に作成できるようになっているので、積極的に利用しましょう。

QCでのデータの使い方はとても大切ですが、このヒストグラムはデータの分布の姿を把握したり、規格に対しての偏りをみたりします。

見た目は棒グラフの集合体ですが、「どの寸法がどれくらい有って、それが規格幅や規格の中心に対してどの位置にいるか」が一目で分かるようになっています。

これにより製品の寸法がどのようになっているかが目で見て分かり、問題の有無が簡単に理解できるようになります。

QCでのデータの取り方は、必要とする精度に応じて取ることが大切ですが、このヒストグラムの場合もそれは同じです。

正しく測定されたデータから、その分布や偏りを視覚化し、問題点の把握や解決の糸口を探していくので、ここでもデータの取り方からまとめ方までを、確実に押さえることが重要です。

また一般的にはcp値だけを見て判断しがちですが、cpkも同時にみていかないと、「データの偏り」についての判断を見落としてしまいます。
ヒストグラムを作成するときは、両方を計算する癖をつけておくことで、このような間違いはなくなります。

QCの7つ道具を使いこなすためにも、ヒストグラムを使っていきましょう。


QC 7つ道具

チェックシート

 QCのツールで最も最初に使うのが、チェックシートだと思いますが、これはどんな仕事でもキチンとデータが取れるので、便利なものです。

QC手法で問題解決を図る場合には、問題(現象)の量をキチンと押さえることが必要になるので、まずはデータを取るところから始め、その時に使うのがチェックシートになります。

このシートを作る際に気をつけることは、データは層別して取るということで、これを間違えるとせっかくのデータが使えないものになってしまいます。

またデータの素性を明らかにしておく必要があるので、いつ、誰が、誰を、どのように、といった事も記入できるようにしておきます。

特定の環境下で取ったデータだと、違った減少が出る場合があり、それを改善のターゲットにすると、間違った改善案が出てしまうことになりかねません。

ですから一般的な作業環境下のデータを取ることを心がけ、層別された問題を集めることが必要です。

QC手法でのチェックシートは、いろんな場合に使われますので、取るデータは計数値(数えて得られる)だったり、計量値(測定して得られる)だったりしますが、どちらにも使るし、それをまとめるだけでも問題の大きさが分かります。

QC手法の場合にはそれを元にグラフ化したりしますが、問題解決まで短時間しか猶予が無い場合は、そのデータを元にして解析から改善の立案まで一気に行なう場合もあります。

ただ、解決を急ぐ場合も5現主義を忘れてはいけません。

チェックシートから問題を見つけたら、その現物をしっかりと見て、5現主義で問題解決を図りましょう。

QCの7つ道具は解決の糸口にはなりますが、ヒントはいつも現場、現物にあり、それを現実的な判断の元に、原理原則的な思考で解決していくことが必要です。


QC 7つ道具

グラフ

 QC7つ道具では、グラフと管理図を一つにして層別を入れる場合と、層別は入れずにグラフと管理図を分ける場合がありますが、今回は別々に紹介します。

グラフは大別すると「折れ線グラフ」、「棒グラフ」、「円グラフ」、「帯グラフ」があり、これらを合わせた種類まで含めるともっと多くなりますが、とりあえずはこの4種類をしっかりと覚えることで、様々な分析ができるようになります。

QCの7つ道具は分析のツールですが、この分析方法を正しくすることにより、正しい改善策を見つけることができるので、基本をしっかりと押さえることが大切になります。

折れ線グラフで最も多い使い方は「データを時系列で表す」ことで、これは時間の変化と現象の増減を見る場合に使います。

棒グラフは項目や現象別の多い少ないを見る場合、円グラフも同じ見方が出来ますが、全体に占める割合が分かります。

また帯グラフは全体を100%とした場合の、同一項目の比較ができます。

QCでどのグラフを使うかの判断は、どのグラフが最も現状を説明するのに適しているか、を考えることが重要なことで、間違ったグラフを使うと「何が言いたいの?」といった事態に陥ってしまいます。

グラフを作るのは簡単ですが、QCの7つ道具の目的は「問題を解決する」ことですから、最も適したグラフを作成することが大切になってきます。


特性要因図

 QC7つ道具の中でも言語データを使うのが特性要因図です。
 (新QC7つ道具は言語データが基本です)

特性とは「仕事をやった結果」とも表現されますが、問題となっている現象をそのまま書けば良いでしょう。

例えば「お弁当のおかずが欠品する」とか「塗装不良が発生する」といった感じです。

その特性に対して関係がありそうな要因を挙げていきますが、基本は「4M」とされていて、それは「人、もの、設備、方法」です。

勿論これに当てはまらない場合もあるでしょうから、その場合はこれらを置き換えても問題ありませんが、外枠は大きく捉えることが大切です。

その最初に挙げた要因を構成する、細かい要因を漏れなく洗い出していって、重要な要因に「○印」をつけていきます。

この「○印」をつけた要因が、QCストーリーの次のステップでは、解析と検証の対象要因となるので、これを間違えないようにする必要があります。

QC7つ道具の中では言語データを使う唯一のツールですから、少々特異とも言えますが、現象と要因を言葉で繋いで、その関係を探るためには大切なものです。

因果関係が間違っていないかを確認する方法としては、特性が起きるのは何故?それが要因と関係している?と繋いでいって、キチンとつながれば正しいと判断します。

習うよりも慣れろですから、経験を積むことで使えるようになるので、心配しなくても大丈夫です。

QCの7つ道具は、使うことで理解が深まるものです。


層別

 層別とはQC7つ道具の中でも少し毛色が違っていて、ツールというよりも考え方に近い部分があります。

QCの7つ道具という場合には、時にはこの層別を入れない場合もあったりします。
(その場合はグラフと管理図を分けて2つにします)

層別とはデータの母集団をいくつかの層に分けることですが、これはデータを取る前に考えることが大切になります。

製造現場での問題解決を例に取ると、
時間別、作業者別、設備・機械別、場所・部位別、部品・材料別、現象別といった感じです。

さらに「作業者別」にもっと絞ってみると、作業班別、年齢別、性別、経験年数別といった層別でも調べてみる必要があるかもしれません。

このように「一つの特性を持った層」にデータをまとめることで、真の原因の所在に間違いなく近付くことができます。

ただいろいろと発生する問題の多くは、複合原因があるのが普通ですから、一つのデータを取ってそれで判断をするのではなく、層を変えて見ることが必要になります。

一つの現象に対していろいろな見方をし、それをデータで確認していくことで的外れの対策を立てることが少なくなっていきます。

層別は現状把握の基本とも言われているので、この考え方をしっかりとマスターしましょう。

QCの7つ道具を活用するには、データの取り方とまとめ方が重要になってくるので、層別したデータから正しい道筋が見えてきます。

これは簡単なようで、慣れるまでは苦労するかもしれませんから、日頃から「層別で考える」ことを習慣にするようにしましょう。


パレート図

 QC7つ道具の中でも比較的使われるのが、パレート図ではないでしょうか。

この名前の由来は「パレートさん」が開発したので、その名前が付けられていますが、不具合等を件数の多い順に棒グラフで表し、その件数の累積比率を同時に書き記すことで、改善の狙い目が分かりやすく見えるようになります。

パレート図を使うのは目標の設定の背景だったり、効果確認の対策前後の比較だったりしますが、計数値(数えて得られるデータ)が基本ですから、比較的使いやすくて、かつ分かりやすいツールだと言えます。

QC手法で問題解決を図る場合は、データを正しく集め、そのデータから対策すべき重要課題を選定することから始めるので、パレート図は課題となるテーマの、真の問題点が分かるように表すことが大切になります。


問題点を多い順から棒グラフにしていることで、それぞれの悪さ加減が分かるのと同時に、項目を足していったときの累積を比率で表しているので、どこまでを改善のターゲットにすれば目標に届くかも分かるようになっています。

また改善後の効果確認では、対策前後のデータを比較することで、改善の有効性と目標に対しての到達度が一目瞭然となるので、活動の成果を端的に表すことができます。

このようにパレート図は、QC7つ道具の中でも使う頻度が多いと思いますので、是非覚えて有効活用しましょう。


QC 7つ道具

QCは問題解決の手法

 QCの7つ道具は問題解決の手法ですが、これは製造業に限らずサービス業を始めとして、多くの産業・企業で問題解決の手法として活用されていると思います。

また多くの企業ではQCサークル活動を推奨し、現場主導で企業のあらゆる問題を解決することにより、業績の向上と人材育成を進めています。

QC7つ道具とは、QCストーリーを使って問題を解決する場合に使うツールのことで、その種類が7つあることから、「QC7つ道具」と呼ばれています。

QCサークルが日本で導入されたのが、昭和37年とされていますからこの手法の歴史と、有効性が理解できると思いますが、この手法を有効に機能させる基本が7つ道具だといえます。

7つ道具はデータを分析して問題解決の糸口を探り、より正しい対策案への道しるべとなるもので、この使い方が違っていると「間違った対策」に行き着いてしまいます。

データというものは、単なる数値の羅列では意味を為さず、目的を持って集めることで、有効性が発揮されるものです。

また集めたデータをどうやってまとまるかでも、問題の原因に近付いたり、または遠ざかったりするものです。

したがってQCストーリーを使って問題解決をする場合は、データを正しく取り、そのデータを正しくまとめ、そのデータを元に正しい判断をすることが重要になります。

こういった意味からも、7つ道具を正しく理解して使っていくことが、問題や課題を解決していく上で大切なことになります。


kan89 at 23:06  この記事をクリップ!
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